中国経済崩壊1

 
 
 インボイス制度の施行を控えております。弊社においても、先月、セミナーの受講が終了しました。これまで研修が多く行われてきましたが、条文に沿った説明が多く、私の頭ではついていけず、困ったなあ、と思っていたのですが、最近のセミナーは、実務において、お客様との会話の中で徐々に熟成されてきた結果を報告するものに変わってきており、わかりやすいものに変わってきたように思います。
 10年以上前、ある外資系税理士法人のセミナーで、台湾では領収書の規格が国によってきめられていて、その記載要件を満たさないと、経費として認められない話を聞いたことが有ります。また、シンガポール?だったでしょうか、会計士が決算作業を終えるまで時間がかかるが、できあがった帳票の信頼性が会計士によって担保されている、と聞いたこともあります。これが理想形なのかもしれないと、当時の私は思いました。
 まだインボイス制度には反対の気持ちを持っておりますが、実務セミナーを受け、考えが変わりつつあります。

 

 中国の国内情勢の「やばさ」についていろいろと調べているところですが、なかなか整理できないでいます。というのも、日本において報道される中国の姿というのは、経済発展がすさまじく、日本の高額マンションを買いあさり、爆買いする、金持ち中国、そんな中国は自信を取り戻し、経済力にものを言わせて、覇権主義国家となり、アメリカと世界を二分したいとの野望まで持つ大国、という内容が多いようで、多くの日本人がこれが中国であるかのように思っていますが、実態はそうではないということを知り、衝撃を受けているからです。


 中国研究者の人たちは、冷静にこの国を見ており、ある意味上手にこの国と付き合ってきた日本を、静かに受け入れているのかもしれないと思っております。冷静であることは好ましいことだと思います。また政治という観点からは、中国に対して本気で警戒し始めたアメリカと同調し、防衛力の観点から、また経済安全保障の観点から、さらに機密保持という観点から、アメリカや欧米所国並みの対応をすべきと、努力している日本も、頑張っておられるのではないかと、応援しているところです。

 ただ、経済界(の一部)においては、中国との対応においては、疑問に思うところがあります。
 例えば、日本人がスパイ容疑で拘束され、裁判にかけられ、投獄され数年間出獄できない話は、日本だけのことではありません、米国であっても同様で、これに対して、日本もアメリカ政府も、何もできないのが実情です。まさか自分がという気持ちで、中国に行き、しかしそんなことが起きる国、これがこの国の一面です。そのリスクを本気で考え、中国と取引をしているのでしょうか。

 そもそも、ハイリスクな国なのです。

 日本の貿易における最大の相手国は中国らしいのですが、日本が儲けたお金と同等あるいはそれ以上の利益を中国に与えてきたのでしょうか。この資金が軍備に回され、結果、中国は、アメリカと世界を二分すると言い始めた、長い期間をかけこうなった、この結果を、ウクライナ戦争をきっかけに、米国も重視し対応していることを、肝に銘じ、この国との接し方を、本気で考える必要があるように思います。
 日本の政治の世界では、気が付き、法整備を進めているように思います。
 政治のせいにしてはいけないと考えます。

 中国の大きな誤りは、軍備拡張と世界制覇の野望、であり、これが無ければ、多分、アメリカを中心とした自由主義諸国は、上手に、これからも、この国と付き合うことができるのかもしれないと思います。しかし、今となっては、中国は、この点において失った信用を取り戻すのは容易でなく、かつ、国内経済はボロボロで、多額の債務を抱え、過剰投資で急整備した国内インフラの維持管理すら、困難になっていくのでしょう。

 マレーシアのフォレストシティの映像をみて本当に残念に思いました。マレーシアも、シンガポールも、よくこの不思議さに気が付き、意見し、上手に対応したことと思います。
 箱モノを作ればどうにかなるという、中国の、安易な政策の結果です。
 廃墟となりつつありますが、今後どうなるのでしょうか。個人的には、映像でみた限りでは「アリ塚」のような風景で、気持ちが悪くなります。こんな不気味な施設、早く解体してほしい。ただ似たような廃墟は、中国国内、いたるところに存在しているようです。


 現実を見、将来を見据えて、冷静に対応してもらいたいものだと思います。
 
 頑張れ日本!